sequelizeの query
メソッドは、実行するSQLクエリにさまざまなオプションを提供することができます。
以下に、いくつかの重要なオプションとそれらの役割、使い方について説明します。
Sequelizeのquery
メソッドの主な使い方についてはこちらで解説しています。
replacements オプション
replacements
オプションは、SQLクエリ内のプレースホルダーに値をバインドするための方法で、プレースホルダーをクエリ内の順序に従って提供します。
このオプションはクエリ内でプレースホルダーの順序に応じて値を提供します。
sequelize.query('SELECT * FROM Users WHERE id = ?', {
replacements: [123]
});
bind オプション
bind
オプションは、SQLクエリ内のプレースホルダーに値を直接バインドするために使用されます。
このオプションはプレースホルダー名と値を1対1でマッピングするため、値の指定に明示性があります。
sequelize.query('SELECT * FROM Users WHERE id = :userId', {
replacements: { userId: 123 },
type: QueryTypes.SELECT,
bind: { userId: 123 } // プレースホルダーに値をバインド
});
bind オプションとreplacements オプションの使い分け
bind
オプションは、プレースホルダー名を使用してSQLクエリ内で値を指定するため、クエリの可読性を向上させるのに役立ちます。特にクエリ内に多くのプレースホルダーがある場合や順序が重要でない場合に適しています。replacements
オプションは、プレースホルダーの順序に従って値を提供し、プレースホルダー名を使用せずにシンプルな配列で渡す方法です。これは単純なクエリやプレースホルダーの順序が確実な場合に適しています。
どちらを使用するかは、特定の状況や好みに依存します。個々のクエリやプロジェクトの要件に合わせて、適切な方法を選択してください。
transaction オプション
トランザクション内でクエリを実行する際に使用されます。
トランザクションを使用することで、複数のクエリを一連の操作として処理でき、トランザクションが失敗した場合にロールバックできます。
使い方としては、以下の例のようにトランザクションオブジェクトを transaction
オプションで指定します。
sequelize.transaction((t) => {
return sequelize.query('INSERT INTO Orders (total) VALUES (:total)', {
replacements: { total: 100 },
type: QueryTypes.INSERT,
transaction: t // トランザクション内でクエリを実行
});
}).then(() => {
// トランザクションがコミットされた場合の処理
}).catch((error) => {
// トランザクションがロールバックされた場合の処理
});
returning オプション
INSERT
クエリで新しい行が挿入された際に、挿入された行のデータを返すために使用されます。
ただし、サポートされているデータベースシステムに依存します。
使い方としては、以下の例のようにINSERT
クエリで returning
オプションを指定します。
sequelize.query('INSERT INTO Users (username, email) VALUES (:username, :email) RETURNING id', {
replacements: { username: 'john.doe', email: 'john@example.com' },
type: QueryTypes.INSERT,
returning: true // 挿入された行のデータを返す
});